映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」を観て~アメフトのオールスター戦~

2012年から公開されている「アベンジャーズ」シリーズの最終作「アベンジャーズ/エンドゲーム」を観てきました!7年間の間の4作品を製作、公開してきた「アベンジャーズ」シリーズですが、これで最後になるとのこと。

マーベル系の映画は、コミックヒーローが主役となり、悪?と敵対する戦いを描く映画ですが、本作品はさすがに最終回ということで、これまでヒーロー達が戦ってきた歴史を振り返ると同時に、戦いに没頭するため犠牲にしてきたことを、取り戻すといった人間的な部分を多少強調するようなストーリー展開になっていました。

★★★☆・・・3.5点(5点満点)

ただ、この7年間の間に、マーベルでは「アベンジャーズ」シリーズとは別に、ここに登場するヒーローたちの映画を単発で製作しており、この単発映画もそれぞれ観ていないと、ヒーロー達のキャラを理解できないといったことがあります。

なので、「アベンジャーズ」シリーズを楽しむため、私もここ最近はマーベル映画を観てきたつもりですが、それでも分からない?忘れている?キャラが多く、映画館で隣に座っていた黒人カップルの騒いでいる姿を多少冷ややかな目で見ていたのは確かです。

ファン心理とはこういうものだと思います。このヒーローが好き!この選手が好き!この俳優が好き!このアイドルが好き!といったことが基本的にあれば、知らず知らずのうちに、その人の言葉、性格、キャラが自分にも入ってきます。そうでなければ、なかなか自分に入ってきません。入ってこないと、楽しくない!

映画を楽しく観るために努力する必要はないし、感情移入を無理につくる必要もない。自然体の中で、自分の感性にフィットする映画・・・そんな映画に出会えることを期待して私はこれからも映画を観ていきます!(仕事も同じと思いますが)

なにはともあれ、アメフトのオールスター戦のような本作品。人間性を少し取り戻すことができたヒーローたちが描かれていてホッとしました!

映画ワイルド・スピードシリーズが続くのは、中小企業経営の継続性と同じ

連休を利用して、2001年から2017年まで合計8作品が公開されているワイルド・スピードシリーズを初めて観ました!

なぜこれまで観なかったか?私はこの映画は単なる車好きのカーチェイス中心の映画と思い込んでいたからです。

確かに、最初の3作品はストリートレース中心の映画になっていましたが、4作品目からガラッと様相が変わります。車を主軸に置きながら、アクション映画として、見事に成立させています。また、このシリーズが面白いところは、物語の展開が1作品目→2作品目→4作品目→5作品目→6作品目→3作品目→7作品目→8作品目となっていることです。おそらく、3作品目の段階で、さらなるシリーズ化を進めるために、4~6作品のコンセプトを考え、3作品目にくっつけたということが正解ではないか?と思います。

では、このシリーズのどこにどこに中小企業経営の真髄を感じるか?というと・・・

1~3作品目までは、主人公は単なるちょいワルのストリート・レーサー、4~6作品目までで、そのちょいワルのストリート・レーサーがチームを作り、FBIと組んで超悪人を懲らしめる。そして、7~8作品目では、その実績から、世界で起こる難事件の解決をいろいろな組織から依頼される。といったように実績の積み重ねが評価され、成長していく姿が、会社の成長と同じように感るからです。

実績が積み重ねられた要素に、リーダーシップ、チーム、愛、家族があります。ここがシッカリとしていたから、実績が上げられた。映画でもこのことを丹念に描いています。

私は7作目で、主人公のドミニク・トレッド(ヴィン・ディーゼル)が弟の復習に燃えるデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)に言った言葉が忘れられません。

「俺には友人はいない、家族だけだ」それに対し、デッカード・ショウが言ったのは「俺は友人が多い」

ここでお互いが友人と言ったのは、チームを組んでいる仲間のことです。ドミニクはチームの仲間を「家族」と思い、デッカードは「友人」と思っていた。

結末は、デッカードは友人に殺されかけることに・・・

人生の中で出会える人はそんなには多くありません。少なくても構わないので、友人と言う人より、家族と呼べる人が一緒にいてくれて、一緒に仕事をし、実績を積み重ねられたら幸せではないでしょうか?

そんなチームを作りたい!と切に思います!

映画「ザ・バニシング~消失~」を観て~まさに全て消失~

10連休を迎え、旅行に行かれる方も多いと思いますが、本作品は旅行者の失踪事件を扱った映画です。怖いものみたさで、鑑賞すれば、その危なさに注意すること間違いなしです!

1988年のオランダ・フランス映画ですが、サイコ・サスペンス映画としては、その怖さからこれまで劇場公開されてなかった映画とのこと・・・。オランダ映画祭で、最優秀作品賞なを受賞するなど、数々の映画賞を受賞し、アメリカでもリメイクされている映画です。

★★☆・・・2.5点!

このジャンルの映画については、なかなか賛否両論、好き嫌いがあると思います。

本作品は、製作されてから、31年も経っているので、その間、このようなジャンルの映画は何本を製作されてきました。

私は、「ソウ」「リミット」「セブン」あたりの映画が好きなので、本作品にも、期待しておりましたが、なかなか難しいものでした。

ただ、アメリカ映画と違い、ヨーロッパののどかな田園風景、ゆったりとしたオープンカフェなど、その風景は味わいのあるものが多く、それが逆に本作品を怖い映画にしています。

チョットした心の油断が、とんでもないことに・・・

失踪者をズッと探し続けることは、たとえ警察があったとしても、親族のこだわりしか最後には頼るものがない・・・なんとも悲しいことです。

映画「キングダム」を観て~夢に向かって~

先日、映画「キングダム」を観ました!私は、ONE OK ROCKの主題歌「Wasted Nights」にのって展開される予告編を観てから、このバンドに魅了され、映画の公開を待ちわびていました。また、原作の漫画も発売中のものはすべて購入し(54巻まで)、取り急ぎ、映画として公開される1~5巻まで読了して、映画を観ました。

★★★★(4点)です!

物語は原作をほぼ同じように展開しますが、広大な中国でロケをしたとのことで、映像から感じる、中国の広大さ、城の大きさなど圧倒されるばかりです。また漫画のキャラと同じメイク、話し方など、それぞれの俳優が漫画のキャラになりきって演じてる様子は、さすが!と思わせるばかりです。

また、当然主題歌はエンドロールで流れますが、「Wasted Nights」の世界観と中国の広大さ、主人公の夢の大きさがマッチングして、「キングダム」という名前にふさわしい世界観が表現されていることに感動します。

映画として公開されたのが原作の1~5巻までですので、物語としては、まだ序章しか映画化されていないということになりますが、歴史上の人物である「秦の始皇帝」の物語として、歴史上初めて中国全土を統一した王の足跡を辿るものなので、まだ読んでいない原作をこれから読むのが楽しみです。

序章である本作品の中で、原作とセリフは違いますが、印象に残った言葉があります。最後の戦いの際に、主人公の「信」が、相手の左慈(さじ)元将軍に対して「夢がなければ戦う意味がない」と言った言葉です。(このような意味の言葉だったと思います)

もちろん「信」の夢は天下の大将軍です。

夢は諦めなれば、実現する!原作がどこまで続くのか?主人公「信」が天下の大将軍になれるのか?最後まで見届けたいと思います。

映画「ハンターキラー 潜航せよ」を観て~人の良心を信じる映画~

観るつもりがなかった映画を観てしまいました・・・私は、戦争もの?のような感じを受ける映画は、史実に基づくノンフィクションを観ることが多く、いかにも創作されましたという戦争ものは嫌いでした。なので、この映画は見送りと思っていましたが、この手の映画には珍しく、ネット上の評価が高いので、観ることにしました。

★★★☆・・・3.5点!

戦争映画だったはずですが、観終わったあとの、この爽快感は何でしょうか?

最後まで人の良心を信じた主人公の判断、行動に感動したからです。

本作品を私なりに、一言で言いますと、アメリカとの世界戦争勃発を目論んで、ロシアでクーデターを起こした国防大臣が、それに巻き込まれた主人公のアメリカ潜水艦の艦長の、人を信じる心に、負けた物語です。

さらに、主人公を演じたジェラルド・バトラーがこの役にピッタリ。叩き上げの苦労人の艦長として、道を究めた優しい男を演じきっています。また、統合参謀本部議長という軍のトップでありながら、小心者のゲイリー・オールドマンも、背格好含め役どころにピッタリといった感じです。

人間、誰しもそうですが、リスク少なく安全な道を歩みたいと思っています。ただ、ここに落とし穴がります。「リスク少なく安全な道」と判断したのが自分だからです。

果たしてそれが最善の道なのか?

逆に自分が選んだ道が「リスクが高く不安定な道」である可能性があります。

咄嗟の判断が要求される場合、情報が不足しており、判断基準が絞れません。また、人間は過去の経験と現状を照らし合わせて、これまでの経験の中で、最も近い状況で下した判断と同じ判断をしがちです。すなわち、知識と経験からしか判断できないということです。

このような人としての傾向が分かっている本当の経験者、本当の知識人が、さらに深く考えて絞り出した答えだけが、正解を得ることができるのではないでしょうか?

本当の経験者、本当の知識人には一朝一夕にはなれません。日頃からの目的意識と、向上心が必要と思います。私もそんな人になりたいと思っています。

映画「翔んで埼玉」を観て~出身地でディスれる日本は平和な国?(少しネタバレ)~

すごい映画を観てしまいました・・・基本的には笑えます。笑って終わりだけにしたい映画だと思うので、あまりグタグタと書いてもしょうがないないですが、こんな漫画、映画が製作できる日本はつくづく平和な国だな~と思いましたので、それだけ書きます。

★★・・・時間の無駄にはならないが、私の感性の中で、何かしらの気付きまでは得られないと感じた場合。

私は上海に5年ほどいましたので、中国での出身地格差を目の当たりにしておりました。そこでは上海出身上海育ち(厳密に言えば、出身地変更はできますが・・・)の人のことを上海人という、まるで、地球人と宇宙人の違いのような言い方をします。彼らには、税制上の優遇処置もあり、明らかに格差があります。

なので、それを鼻にかける上海人が多く、地方出身者を見下し、彼らが分からない上海語という言葉で会話します。標準語は北京語なので、地方出身者と話すときは、標準語である北京語を使えばいいのに、わざと上海語で話したりします。上海人が中国国内で嫌われる理由です。

ここまであからさまでなくても、世界各国には白人と黒人の人種差別、出身地別での格差が非常にあり、よく映画の題材としても取り上げられます。

非常にナーバスな問題を、この映画はお笑いにしてしまった・・・ある意味スゴイ!とは思いますが、他の国でこのような映画が製作できるか?と問われれば、無理なような気がします。

「日本埼玉化計画」「世界埼玉化計画」ということで、実は、埼玉出身者は、日本の到るところにいて、この計画を着々と進めているということで、単なるディスるだけでななく、夢と希望で終わってはおりますが、これまでの歴史と現状に変化があったわけではありません。

自虐ネタ?といった感じでしょうか?

海外にいますと、彼ら(外国人)は見栄とプライドが高く、決して自虐ネタなんて言わないように思います。自虐ネタに、見栄とプライドはありませんが、日本人も、外国人と違った意味の見栄とプライドを持っています。それは、消極的な意味での見栄とプライド。すなわち、良くも悪くも突出したくない、最低と最高の間にある見栄とプライドです。

この映画が成立する考えは、同じ出身地なら「仲間」としたことです。海外であれば、ここに「個人」が入ってきますが、日本では「仲間」だけで終わります。

日本は平和な国だな~!と思いませんか?!

映画「スパイダーマン/スパイダーバース」を観て

先日、アカデミー賞長編アニメーション部門で、最優秀賞を獲得し、高評価を得ている同作品を観てきました!

★★★☆3.5点・・・明日からの自分の行動に変化を及ぼすような映画ではありませんが、エンターテイメント系の映画として、充分に楽しめる作品です

私は、あまりアニメーション映画は観ません。それは、私が子供のときのアニメーションと、現在のアニメーションの物語構成がちょっと違うと感じてたからです。

私の時代のアニメーションは、「巨人の星」「あしたのジョー」とかのスポ根ものが中心で、リアル世界の、超現実的な目標達成ものが多かったように思いますが、現在は、この「スパイダーマン」のようなヒーローものは別として、どちらかといえば、現実とはかけ離れた世界を前提に、繰り広げられる物語が多いと感じていたからです。

なので、大概の方が好きなジブリ作品もあまり観ていませんでした。

この作品についても、最初から期待していた訳ではありません。ただ、昨今のマーベル作品ブームに乗って少しは面白い映画なのかな?といった程度の認識しかありませんでした。

ところが、観てびっくりしました。

アメリカ映画のアニメーションとは思えないほどのきめ細かさ、音楽とみごとに融合された画像展開、物語に圧倒され、約2時間の上演時間がアッと言う間に過ぎてしまいました。

感動を与える映画、何かを考えさせられる問題提起をする映画など、とは全く違った、エンターテイメント系の映画のように思います。

良い映画、面白い映画の定義はありません。約2時間、お金を払って観た価値のある映画と観客が認めれば充分なはずです。

それぞれの人間の個性と同じように、切り取ったひとつの断面が「人の心に残る」「人に感動を与える」ことができれば、充分なのです。決して完璧を目指す必要はないのです。

映画「アンノウン・ボディーズ」を観て

ちょっと、マニアックな映画を観てきました。ヒューマントラストシネマ渋谷で公開されている「未体験ゾーンの映画たち 2019」の中の1作品である本作は、ベルギー映画になります。

ベルギー映画?ちょっとイメージが湧かないので、ネットで検索したところ、初めて知りましたが、日本での公開機会が少ないにもかかわらず、私は2本観ていました・・・(セブン・シスターズ/パーフェクト・ルーム)

そんなことと、これまで観た映画「ドラゴンタトゥーの女」シリーズ、ブラッド・ピット主演の映画「セブン」を思わせるような映画かな?と感じたので、観たくなりました。

私は、基本的には、アメリカ映画が好きですが、アメリカ製作の映画でも、舞台がヨーロッパである映画の方が好きですし、また、「セブン」のような猟奇殺人を描いた映画でも、そのストーリー展開に、犯人の動機、それを解く面白さ、ドキドキ感といったものがプラスされたような映画を観たいと思う傾向が強いようです。

そんな観点で、期待して観た本作でしたが・・・

★★☆・・・2.5点!

残念な結果となってしまいました。

最初っから、犯人が分かってしまう!

ベルギーでベストセラーになった小説を映画化したということですが、ストーリー性、人物描写いずれにおいても、深みがなく、なぜこの犯人がこのような犯罪を犯すことになったのか?まったく分からないし、それを追う刑事も、ヒーローになりうるような濃いキャラまで描かれていない・・・

ただ、私はベルギーには行ったことがありませんが、美しい街並みは良かったです。やはり、ヨーロッパの街並みはアメリカと違い、歴史を感じさせます。聖堂の鐘の音、上空から撮影した趣のある家々の街並み・・・いつの日か行ってみたいという思いに駆られました!

映画「キャプテン・マーベル」を観て~自分探しの旅~

4月26日 日本公開予定の「アベンジャーズ/エンドゲーム」に向けて、最近公開されるマーベル映画は全て関連付けられているように思います。ただ、本作品は、マーベル作品としては、初めてのキャラクター、女性主人公ということで、新たなるヒーローの誕生の物語として、充分に楽しめる内容でした。

ただ、お約束のように、エンドロール間近に、「アベンジャーズ/エンドゲーム」に向けたネタのチラ見せがあるだけです。

★★★・・・何かしらの気付きは得られるが、それが、自分の考え、行動まで変えるような影響を与えることではない場合。ただし、強い女性に憧れる人は必見の映画です!

どこが他のアベンジャーズ映画と違うのか?

それは、スーパーヒーロー登場、悪役登場、激突、スーパーヒーローの勝利。というお約束の筋立てではなく、主人公の「自分探しの旅」ということを主軸において描いているからです。

時折、フラッシュバックで見る自分はどこの誰なのか?そして、なぜ自分はこのような強力なパワーを身につけることができたのか?彼女は自分の自身の手でそれを探していきます。そして、回答を得ることに・・・

彼女のその精神的な成長とタフさがこの物語を、単なるヒーロー映画で終わらせない、最も重要な要素になっています。

そして、この映画をMX4D 3Dの映画館で観る!体感度合いが半端ないので、迫力満点です!

ところで、なぜアメリカではヒーローものの映画が受けるのでしょうか?

日本では、ヒーローものの映画もありますが、漫画の世界と、実写の世界は違うので、漫画のヒーローを映画にすると、何か違うんじゃね?ということで、なかなかヒット作が生まれないような気がします。

一方、アメリカでは、違うかも?ということはさておいて、ヒーローという憧れの存在、人々の夢を映像化することだけで、人々に勇気を与えることができ、その期待に応えることこそが、映画業界の責任だ!と思っている感じでしょうか?

いかにも、明るく、楽しく、ポジティブシンキングのアメリカ人なのでしょう。

雰囲気で楽しむアメリカ人、ディティールにこだわって、なかなか楽しめない日本人といったところでしょうか?面白いものですね!

映画「運び屋」を観て~年老いるとは?~

先日、クリント・イーストウッド主演・監督の「運び屋」を観てきました!

現在88歳のイーストウッドですが、彼が34歳のときに主演した「荒野の用心棒」翌年の「夕陽のガンマン」といった西部劇が、私を映画の世界に引き込むキッカケになりましたので、その当時のイーストウッドのカッコよさが忘れられません。彼は、これらの西部劇のはまり役からヒット作となる「ダーティーハリー」シリーズに主演することなったのです。

そんなカッコいいイーストウッドでしたが、さすがに昨今は監督業に専念することになっており、まさか、本人も88歳で自分が主演する映画を撮るとは思ってもいなかったと思います。

彼のインタビュー記事を見ましたが、この映画は「90歳の運び屋(麻薬などの違法薬物の)」として逮捕された男の記事を見たところから、映画化しようと!と思ったとのことです。当時の関係者からは話しを聞く事ができなかったとのことですが、イーストウッド本人が、この男を演じ、イーストウッドの本当の娘をこの男の娘として演じさせたところが、想像とはいえ、リアリティー感が半端なく伝わってきました。

★★★★☆・・・惜しい!4.5点

家庭をかえりみず、娘の結婚式にもでない、外ヅラだけはいい夫であり、父親。家族からは愛想を尽かされ、娘とも長年、話しもできない。そして、唯一大事にしていた農園も最後には借金の担保に銀行にとられてしまう。そんなダメダメ男が、人生の最後に仕事として選んだのが「運び屋」という仕事。それで、大金を稼ぎ、家族との修復を図ろうとするが・・・

若いときのイーストウッドはカッコよかったですが、88歳のイーストウッドは、かっこ悪い?というより、人生を達観した余裕を感じます。おそらく、自分がこの役を演じたのは、実話が基にはなっていますが、この役と、自分自身をオーバーラップさせることで、リアリティー感をより出そうと思ったからだと思います。

90歳で犯罪を犯す主人公、88歳で自分が主演の映画を撮るイーストウッドとも・・・この年齢になって、そんなことしなくてもいいじゃない?と思うと・・・でもそれは、お金のためじゃないんだよ、自分の居場所を確保し、家族にこれまでのことを償い、家族と一緒に過ごしたいだけなんだ!という叫びを感じます。

年老いたからこそ、分かること、気がつくことが多いような気がします。それをさりげなく、若い世代に伝えていく・・・彼らが決して後悔しないように。私の役目はそういうことなのかな?と思える作品でした。