先日、中野サンプラザホールで開催された角松敏生のコンサートに行ってきました。年末恒例のコンサートで、私もこれまで何回か行ったことがあります。角松敏生は1980~90年台から活躍している歌手、作詞作曲家、プロデューサーです。私がおそらく生涯で最も好きなアーティストです。
ほとんどの人がそうだと思いますが、学生時代に聞いた音楽が自分の好きな音楽として、最も印象に残っているように思います。
私の学生時代は、和洋折衷ということでしょうか?色んなジャンルの音楽を聞きました。フォーク・ロック・R & B・ジャズ・・・それがゴッチャになって私の音楽感を形成しています。その中でも、私が好きで、現在も活躍して、しばしばコンサートを演ってくれるアーティストは、小田和正・山下達郎・角松敏生といった方々です。
音楽に限らず、自分のルーツというものがあるような気がします。そして、それを自分として把握しているのと、把握していないとでは、何かやろうと取り組んだときの自分の方向性が、自分のルーツを知っている方が道に迷わない。知らないと、一瞬魅力的に感じるものに惹かれて、道に迷ってしまうことがある。と私は思います。
そこで、自分の好きな音楽のルーツを探るため、それぞれのアーティストについて、分析しますと・・・
小田和正は、1970年台よりオフコースというバンドで活躍し、数々のヒット曲を出します。ソロになってからも、テレビドラマのヒットと連動し、挿入歌が大ヒットし、スーパースターの仲間入りを果たします。私は、オフコース時代より好きですが、小田和正の音楽ルーツは、1960年台のアメリカンフォーク(例えば、ピーターポール&マリー)になります。私はこのアメリカンフォークはあまり好きではありませんので、彼が作る曲のアレンジ部分が気に入らないところが多々あります。
山下達郎も、1974年くらいから、音楽活動を始め、数々のヒット曲を出しています。もちろん、私が好きな曲もたくさんありますが、彼の音楽ルーツも私と違い、アメリカのドゥーワップになり、やはり曲のアレンジ面で好きではない箇所が多々あります。
それに比べ、角松敏生は完全に、私の音楽ルーツと一致しますので、作詞作曲、アレンジという点においては、満点です。そこには、R&B(当時としてはディスコミュージックというべきものでしょうか?)、ジャズ(というより、1990年台に流行ったフュージョン)、AOR(アダルトオリエンテッドロック)が融合し、ときにはそこにゴスペルまで登場するような音楽性。今回のコンサートもギター、ベース、キーボード、ドラム、コーラス、ブラスセクション13名、ゴスペルコーラス隊6名、デュエット歌手、JK(高校生女子)ダンサー6名という総勢32名のツアー出演者を率いてのステージには圧倒されました。
音楽に関する自分のルーツを見てみるだけでも、色々な発見があります。仕事についても、時々見直すことで、自分の得意、不得意、目指すべき目標などハッキリと見えてくるのではないでしょうか?