観るつもりがなかった映画を観てしまいました・・・私は、戦争もの?のような感じを受ける映画は、史実に基づくノンフィクションを観ることが多く、いかにも創作されましたという戦争ものは嫌いでした。なので、この映画は見送りと思っていましたが、この手の映画には珍しく、ネット上の評価が高いので、観ることにしました。
★★★☆・・・3.5点!
戦争映画だったはずですが、観終わったあとの、この爽快感は何でしょうか?
最後まで人の良心を信じた主人公の判断、行動に感動したからです。
本作品を私なりに、一言で言いますと、アメリカとの世界戦争勃発を目論んで、ロシアでクーデターを起こした国防大臣が、それに巻き込まれた主人公のアメリカ潜水艦の艦長の、人を信じる心に、負けた物語です。
さらに、主人公を演じたジェラルド・バトラーがこの役にピッタリ。叩き上げの苦労人の艦長として、道を究めた優しい男を演じきっています。また、統合参謀本部議長という軍のトップでありながら、小心者のゲイリー・オールドマンも、背格好含め役どころにピッタリといった感じです。
人間、誰しもそうですが、リスク少なく安全な道を歩みたいと思っています。ただ、ここに落とし穴がります。「リスク少なく安全な道」と判断したのが自分だからです。
果たしてそれが最善の道なのか?
逆に自分が選んだ道が「リスクが高く不安定な道」である可能性があります。
咄嗟の判断が要求される場合、情報が不足しており、判断基準が絞れません。また、人間は過去の経験と現状を照らし合わせて、これまでの経験の中で、最も近い状況で下した判断と同じ判断をしがちです。すなわち、知識と経験からしか判断できないということです。
このような人としての傾向が分かっている本当の経験者、本当の知識人が、さらに深く考えて絞り出した答えだけが、正解を得ることができるのではないでしょうか?
本当の経験者、本当の知識人には一朝一夕にはなれません。日頃からの目的意識と、向上心が必要と思います。私もそんな人になりたいと思っています。