この映画はスウェーデン作家のスティーグ・ラーソンによる「ミレニアム」シリーズ三部作「ドラゴン・タトゥーの女」「火と戯れる女」「眠れる女と狂卓の騎士」の第4作目になります。(スティーグ・ラーソンが急逝したため、第4作目以降は彼の意向を受けたダヴィド・ラーゲルクランツが書いています)
スウェーデンが舞台となるこの作品は、母国をはじめ、各国で評判が良く、三部作はスウェーデンで映画化され、アメリカでも「ドラゴン・タトゥーの女」と本作品が映画化されました。
★★★・・・何かしらの気付きは得られるが、それが、自分の考え、行動まで変えるような影響を与えることではない場合。
私はこのシリーズは映画化されたすべての作品を鑑賞しています。
なぜそんなに面白いか?
それは、この作品の主人公であるリスベット・サランドンが作っている世界観に非常に魅力を感じるからです。
もちろん、架空の人物でしょうが、これまでとは違った女性ヒーローというところに最も惹かれます。これまでのヒーローはワンダーウーマンのように、美貌とパワーの両方を持った女性がヒーローでしたが、リスベット・サランドンはそれとは全く逆。背が低く、痩せていて、いかにも弱そうだが、実は、背中に大きなドラゴンのタトゥーを入れ、銃の扱いに慣れ、格闘技の心得もあり、記憶力抜群の天才的なハッカー!そして、暗い過去を持っている。また、表面上はすごく冷たい印象を与えるが、実は人一倍心優しい女性。
彼女はヒーローとは言えないかもしれませんが、世間の悪者に制裁を加える、正義の使者であり、女性としての優しさも充分持っている普通の人です。
女性のダークヒーローは世界でも珍しいのではないでしょうか?
人を引きつける人間の魅力は、奥深いものです。必ずしも、いかにもリーダータイプ、見識が深そうなタイプ、明るいスポーツマンタイプだけが、人を魅了するわけではありません。それとは全く逆だが、何かの能力に秀いで、考え、行動がブレない人が、ひたむきに取り組む姿勢も、人を魅了します。
昨今、ビジネス書ばかり読んでいましたので、お金を稼ぐ人はこんな人、人生で成功するのはこんな人・・・ばかりのHOW TO本の世界と実社会とは違う!と改めて思いました!