映画「ザ・クロッシングPartⅠ&Ⅱ」を観て~歴史的背景のある映画は面白い!~

2014年に中国で製作されたジョン・ウー監督の作品です。第二次世界大戦以後の中国本土での中国国民党と共産党の内乱の中、運命を翻弄された男女3組の物語です。最後には、上海と台湾を結んでいた大型客船「太平輪」の沈没で、約1,000人の死者を出すなか、この3組の男女の運命は・・・

★★★★4点・・・(5点満点)

ジョン・ウー監督作品は「レッドクリフ」「男たちの挽歌」「ミッション:インポッシブル2」など彼特有の映像表現(アクションシーンでも、どこかに哀愁を感じる映像表現)が私は好きです。特に本作品は、「レッドクリフ」と同じように、史実をベースに創作され、金城 武、長澤まさみ、黒木 瞳といった日本人俳優も出演しています。

私は、上海に住んでいたこともあり、中国に対しては、ちょっとした思い入れがありますが、史実に関しては、高校の世界史で勉強した程度の知識しかありません。

ただ、残っている万里の長城などの建造物を見ますと(私も実際には見ておりません)その歴史の長さ、様々な争いの歴史が垣間見えます。

第二次世界大戦での中国と日本の戦争、中国国民党と共産党の内乱、日本が統治していた台湾、上海から台湾に渡った中国国民といった歴史的な背景を少し知ることで、現在のそれぞれの国家関係が理解できます。

「愛」をベースに、現在の中国が映画として公開されたくなかった史実を描いた本作品は、中国という国を理解する上でも、観ておくべき作品と思います。