映画「ミスター・ガラス」を観て

本作品は、2000年公開の「アンブレイカブル」、2016年公開の「スピリット」の続編にあたります。私は前2作品は観ておりましたので、この作品にも期待しましたが、結果はスーパーヒーローはこの世には生存しないという、少し陳腐な主題を主張するモンスター映画で終わってしまいました。

★・・・私がインプット(経験)したことが、全く時間の無駄であった場合。

先週末のアメリカと日本の映画興行収入を比較しますと、その第1位は、日米とも私が★と、最低評価をつけた映画が独占しました。

日本の「マスカレード・ホテル」がヒットする理由はわかります。東野圭吾原作、木村拓哉、長澤まさみ主演という要素が強いと思います。

アメリカの「ミスター・ガラス」は、M・ナイト・シャラマン監督、「スピリット」の続編ということで、多重人格の演技が好評だったジェームズ・マカヴォイの演技に注目しましたが、今回はビーストとして演技する時間が多かったためか、人間モンスターといったところで、心の内面での葛藤を描くまでには行き着けなかったように思います。そうすると、この映画は、主題のない、単なるモンスター映画になってしまう・・・

映画「カメラを止めるな!」でも書きましたが、私が面白い!と考える映画は・・・

①短い上映時間なので、起承転結がハッキリしていること。

②時間に追われるドキドキ感があること

③「起承転」までのドキドキ感が、「結」で達成感に変わること

以上の3点で、この2作品を考えてみますと、両者とも当てはまるものはありません。

ただ、注目すべきは、日米の映画製作の違いです。日本映画は、原作、俳優、設定という外見、形式にこだわり、平均点を目指す映画作りをしますが、アメリカでは、形式よりも実質にこだわる映画か、アベンジャーズのような中身のないヒーローものか、映画によって両極端な映画作りをしているように思います。

国民性の違いということかもしれませんが、映画作りという観点においても、これだけ違う両国なので、仕事、ビジネスに対する考え方、取組姿勢はもっと違ってくるでしょう。